火災における現象

火災が天井面に達すると燃焼拡大が速いのはどうしてですか?

上方火災伝播により火炎が天井面に達すると浮力により天井付近を這うように広がります。このとき、天井面が可燃物の場合に急激に火炎伝播速度が速くなります。天井面が不燃物である場合でも放射熱源が拡大して家具類の可燃物や床面への熱放射が強くなることにより、燃焼が拡大し易い状況になります。このように、火炎が成長し天井面に達すると非常に危険な状態となりますので、速やかに避難することが重要です。従って、可燃物が天井に施工されている場合は、準不燃以上の材料で覆うか、防火コートで被覆することが燃焼拡大を防ぐ方法として一般的に有効です。

建築基準法では、室内の火災拡大防止を図り、室内にいる人の避難行動時間を確保するため、内装制限法によって室内の天井、壁などに難燃材料あるいは準不燃材料、不燃材料の性能を有する内装材料の使用制限を設けています。

図7-1 ルームコーナー試験における内装材料の発熱速度想定例

図7-2 Fire growth in a confined space

出典: 建設省建築研究所 内外装材料の防耐火性能評価技術の開発 平成8 年度研究報告書

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