火災における現象

スモールダリングとはどのような現象ですか?

スモールダリング(smoldering、くん焼)とは、炎を生じないで煙の多い燃焼を意味しています。 例えば、煙草・線香の燃焼や、火のついた煙草が布団の上に落ちて燃える時に、最初炎は出ずに焦げた状態で燃えて行きます。

熱分解で発生した可燃ガスが、周囲の酸素濃度不足等の何らかの原因で可燃性混合気を形成出来ない時に、有炎燃焼は起らず炭化した残渣の燃焼のみが起る場合があります。こう云う燃焼現象をスモールダリング(くん焼)と云います。スモールダリング(くん焼)では、熱分解で発生した可燃ガスが冷やされて白っぽい煙を発生する場合があります。 燃焼周りの条件が変わって酸素濃度が十分になると、スモールダリング(くん焼)から有煙燃焼へ、逆に酸素濃度は不足して来ると、有煙燃焼 からスモールダリング(くん焼)へ、変化する事が知られています。

ポリウレタンフォームの火災の場合、炎が消え消火したと思っても、ポリウレタンフォームの中で燻っている場合がありますので、十分に消火する事が必要です。

図6 くん焼時の熱と物質の流れ

Q&A

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