燃焼特性

軟質ポリウレタンフォームの燃焼ガスの中に、有害ガスは含まれていますか?

天然材料・合成材料を問わず、すべての可燃物は燃えるとある種の有害性ガスを発生します。その主なものは、二酸化炭素(CO2),一酸化炭素(CO)、窒素化合物であるシアン化水素(HCN)、窒素酸化物(NOx)、などが確認されています。さらにポリウレタンの燃焼時に他の化合物が微量に発生します。

ポリウレタン樹脂製品が関与する火災時、シアン化水素ガスが煙中に含まれているため、有害性ガスを含んだ煙などは他の合成樹脂材料あるいは天然材料よりも暗示的に健康へのリスクが高いといった誤解があります。シアン化水素は窒素化合物を含んだすべての材料(例えばウール、アクリル、ナイロン、ABS など)から発生します。

軟質ポリウレタンフォームも窒素化合物を含むので燃焼条件によっては、燃焼した時にシアンガスを発生することもあります。しかし、そのシアン化ガスの量は表に示すように、決して多いものではありません。有害性の観点から見ると、火災時のあらゆる燃焼条件下、一酸化炭素ガスがもっとも有害性ガスであると言われています。

表25‐1.有機材料の燃焼*1生成ガス(mg/試料1g)

表25-2 窒素含有材料の燃焼によるシアン化水素(HCN)の発生

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